不動産ビジネスについての話

おはようございます。

どんどんブログの更新期間が伸びてしまっていて、継続して更新することの難しさを勝手にヒシヒシと感じています。

今日は台風一過ということで、「秋の晴天!!」って感じの空模様です。

こんな日は、サーフィンにでも行って海でプカプカしていたいものですね。

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ということで、今日は「不動産ビジネスについて」です。

今、自分のビジネス軸足として置いているのが「IT」と「不動産」です。
(軸足なのに2つあるというのは日本語的におかしいかもですがここは気にせずに。)

その「不動産」についてちょっと考えてみたいと思います。

「不動産」といってもその業務範囲は、

建物販売、建物建築、用地仕入れ、設計、建物管理、不動産仲介、アパート経営、ファンド組成、改修工事、ファシリティーマネジメント、不動産コンサルティングなどなど

と、非常に多岐に渡っています。

その中で、どちらかと言えばみなさんにも馴染みのある「賃貸仲介」について最近よく考えています。

「賃貸仲介」とは簡単に言えば、部屋探しです。

主な会社でいくと、アパマンショップやミニミニ、ピタットハウス、エイブルがパッと出てくる会社です。
若しくは、SUUMOやHOME’Sなどは部屋探しをしたことがある人であれば、一度であれば利用したことがあるのでは二でしょうか。

で、この「賃貸仲介」のビジネスモデルですが、なんとなく頭打ちになっている印象を感じています。

なぜかというと、この「賃貸仲介」で消費者に対して価値を訴求することはできるのは「価格」しかないのが現状に思えるからです。

「仲介手数料半額!!」
「仲介手数料無料!!」
さらには、
「〇〇円キャッシュバック!!」
のような営業手法を行っている仲介会社も存在します。

なぜ、「価格」つまり、仲介手数料を割り引くことしか価値を訴求できないのか考えてみました。

①全ての業者が同一の商品を扱っている(商品に独自性を付与ことができない)
②購買回数が少ない
③業者と消費者での情報の格差が少ない

まず、①の「全ての業者が同一の商品を扱っている」についてです。

不動産業者は99%がREINSという指定流通機構の会員不動産会社が情報を登録しているデータベースを見て物件を探します。
REINSに登録されていない物件情報も勿論あると考えられますが、宅建業法上、媒介契約を結んで募集している物件はREINSに登録しなければならないと取り決められています。
なので、登録されていない物件というのは本当に個人間での取引に限られると考えられます。

つまり、俗にいう「掘り出し物件」というのは、ほぼほぼ無いに等しいと考えた方がいいと思います。
(どうしても探したいなら、マンションを持っている人に直接交渉するほか無いと思います)

なので、大手業者であろうが、今日から始めた不動産業者であろうが取り扱える物件はほぼ同じです。


同じ商品を扱っていても、小売業であれば自ら値付けして販売することができます。
(同じお菓子でも、コンビニとスーパーで値段が違うように。)

しかし、あくまで「仲介」という立場なので実際にそのマンションの部屋を持っている訳ではありません。
なので、業者が値付けすることもできませんし、独自に部屋を改修するなんてこともできません。

となると、「仲介手数料」で他の業者に差をつける以外、他社との違いを見せることが難しくなってきます。

次に②の「購買回数が少ない」についてです。

同じ価格であれば、「サービス」で価値を提供していかなければ、選んでもらえなくなっていきます。

「賃貸仲介」の特性ですが、一度引越ししてしまえば、次に引っ越しをするのは大体2年後くらいです。

サービス業などであれば、なんども「サービス」を見てもらって評価してもらうことも可能です。

でも、「賃貸仲介」では1発目のサービスで評価してもらわなければなりません。

「最初は気付かなかったけど、実はここのサービスを結構良かった」

というのはありません。

しかも、2年後の引っ越しのときにまた同じ人にお願いしようとしても、不動産業界は出入りがかなり激しいので、店に
行ったときにはもう転職したなんてザラにある話です。

同様の理由からリピーターを獲得するのが非常に難しいという部分もあります。

最後に③の「業者と消費者での情報の格差が少ない」についてです。

今は、非常によく知っているお客さんが増えてきたとよく聞きます。

2-3件の業者を回ってきた人なら、もうこちらから提案する物件はほとんどない状態です。

また、扱える物件は増えたと言っても、その物件についてわかるのはデータベース上に載っている情報のみで行ったことも、部屋に入ったことも無い物件を紹介することも増えてきます。

そうなってくると、紹介する側とされる側でそこまで情報に差がなくなってきます。

これがどういうことかと言えば、例えば、パソコンを買うときを例にとってみましょう。

多くの人が店員さんに、

「〇〇したいんですけど、どのパソコンを買えばいいですか」

といったような質問をされると思います。

その時、自分が知っているレベルしか知らない店員か自分よりも詳しい店員さんから買おうと判断すると思います。
(店員のレベル以外全て同じだとして)

前述したように、インターネットが普及している現在であれば

「営業マンよりお客さんの方が詳しい」

という状態も十分にあり得ます。

そんな状態になってしまったら、もう「価格」でしか他業者と差を提供することはできなくなってしまいます。

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ここまでのことをまとめると、

①みんなが同じ商品を同じ価格で提供していて、どこで買っても商品に差はない。
②そうなると、「サービス」で勝っていかないと行けないが1発勝負で決めないと行けない。
③「サービス」を提供しないといけないけど、お客さんもよく知っていて自分と情報量に差がない。

→だから、仲介手数料を割り引いて「価格」で価値を訴求する。
(「価格」しか価値を訴求できない。)

という感じだと思っている。

これからのビジネスモデルとしては、

①「入り口」の部分は捨てて、その他で利益を上げる
管理会社兼仲介会社であれば、「仲介手数料」が無くても入居後の「賃料収入」で利益を上げる。
フリーミアム的なビジネスモデル

②談合して、「仲介手数料無料・割引」を禁止する
一番最悪

③入居者になにかツールやソフトを提供してその利用料で利益を上げる
またまた、フリーミアム的なビジネスモデル
プリンタとインク、カミソリと替え刃的なモデル

あまり、いいアイデアが出てきていないのが現実。。。

そんな状態だからこそ、逆に「価格」以外の部分で価値を訴求できれば、他社に勝てるし、業界にイノベーションを起こせるかもしれないと思っている。


ご一読頂きまして、ありがとうございました。


※このブログの内容はあくまで個人的見解ですのでご注意ください。